トリノオリンピックの開会式は録画しておいて部分的に見たのだが、気になったのが聖火。最終走者がトラックの中で点火し、花火が派手に広がって、はるか上の聖火台に火がついた。しかしあれ、火はつながっていたのか?
聖火というのはギリシャのオリンピアで採火し、ずっと消さずに火をつないで最後に五輪会場の聖火台に点けるものである。シドニーオリンピックの時の聖火リレーで、世界中を走っている途中にたいまつの火が消えてしまったことが何度かあった。そういうときのために同じくオリンピアから持ってきて随行させていた予備の火があり、それを使ってリレーを続けていた。これはこれでちょっとすっきりしないものはあったが、そうまでして火をつないでいくものなのである。
トリノのあの花火による点火、内側の花火の輪はたいまつの火が燃え広がったものに見えたが、外側の輪は内側から燃え移ったようには見えなかった。電気か何かの仕掛けで外側が点火したとしたら反則じゃないのか。そのあとの聖火台への火の移り方もうさんくさかった。
というか、見ている方にそういう心配をさせた時点でもう失格だと思う。最近のオリンピック開会式において聖火の点火のしかたというのはかなりの見せ場になっているが、オリンピアから運んできて最後の最後につながっていないかもしれないのではなあ。昔の話になるが、例えばバルセロナの時の弓矢による点火なんかはよい演出だったと思うのである。今回はあの花火のおかげで、なんか「ニセモノの聖火に見守られたオリンピック」という感じさえしてしまう。私はこだわりすぎなのであろうか。
オリンピック関連のニュースを検索してみたが、このことに言及した記事はなかった。ブログ検索をしてみたら同じことを書いている人が何人かいて少し安心した。