全脳自由帳

より考えるために書く

殺人現場は雲の上(東野圭吾)

殺人現場は雲の上 (光文社文庫)

殺人現場は雲の上 (光文社文庫)

連作短編集。

日本航空の花のスチュワーデス、通称・エー子とビー子。同期入社でルームメイトという誰もが知る仲よしコンビ。容姿と性格にはかなり差がある凸凹コンビではあるけれど…。この二人が奇妙な事件に遭遇する。昼間、乗務中にお世話した男の妻が、自動ロックのホテルの室内で殺害されたのだ。雲をつかむような難事件の謎に挑む二人の推理はいかに?

エー子とビー子(主にエー子)の活躍で事件が解決する。どれも軽快な話で、気楽に読めた。7編のうちのマイベストを挙げるとするなら「マボロシの乗客」かな。動機がバカバカしくてよい。

ところで、「殺人現場は雲の上」と言いながら、雲の上(飛んでいる飛行機の中)で殺人事件が起こった話があまりなかったな...と思って改めてチェックしてみたら、1つもないではないか。このタイトル、雰囲気としてはフィットしているが、実は内容と合っていないわけである。