- 作者: Richard Bach,Russell Munson
- 出版社/メーカー: Scribner
- 発売日: 2006/01/03
- メディア: ペーパーバック
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高校時代に日本語版を読んだ時は、この何の変哲もない話がなぜ世界的なベストセラーになったのか全然わからなかった。それを「森博嗣のミステリィ工作室」で「この作品以上の切れ味を僕は小説ではまだ見たことがありません。もし孤島に一冊持っていくなら、この本です」と書いているのを見て、では一度原書で読んでみようかと思った。短い話だし。
今度は「何の変哲もない話」だとは思わなかったし、「老人と海」のように「二度目のガッカリ」をさせられることはなかったのだが、非常にシンプルだという印象には変わりがない。結末までのあらすじを書いてしまってもネタバレにならないような話である。それだけにいくらでも深く読むことができそうな話でもある。
読解はかなり難しかった。知らない単語はそれほどたくさん出てこないが、文学的表現を使っているせいなのか、ちゃんと意味をとれない文が結構あった。もう一度、久しぶりに日本語版を読んでこのシンプルな話をじっくり味わってみた方がいいかもしれない。