
Big Bang: The Origin of the Universe
- 作者: Simon Singh
- 出版社/メーカー: Harper Perennial
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: ペーパーバック
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天動説・地動説からビッグバン理論の最近の進展までの宇宙論史。これほどおもしろい本にそうそう出会えるものではない。どの話も学者たちの人間模様に満ち満ちている。宇宙論に興味のある人は、日本語版(「ビッグバン宇宙論(上) (下)」)でもいいのでぜひ読みましょう。星雲までの距離の測り方など、全く知らなかった話もあった。そしてCMB(宇宙マイクロ波背景放射)のゆらぎが発見されたのが1990年代になってからだったとは。
昔ビッグバン理論のことを初めて聞いた時には、内容が突飛なのでキワモノ的な理論なのかなと思っていたのが、定説になっていることをだいぶ後に知って驚いたことがある。今思えば、初めて聞いた時には実際にまだ定説になっていなかったのかもしれない。
「フェルマーの最終定理」といいこの本といい、サイモン・シンという人はつくづくすごいライターである。残念ながら、もう著作活動はやらないということを巻末のインタビューで示唆している。とりあえずもう1冊の著作「The Code Book」も読んでみたい。英語の方だと時間がかかるので、今度は日本語版(「暗号解読(上) (下)」)で。