- 作者: 内田康夫
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1985/01/01
- メディア: 文庫
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一人旅の女性が古書店で見つけた一冊の本。彼女がその本を手にした時、“後鳥羽伝説”の地を舞台にした殺人劇の幕は切って落とされた!
芸備線三次駅で若い女性の絞殺死体が発見された。尾道からまっすぐ東京に帰る予定だった被害者がなぜ三次で殺されていたのか? 犯人の動機は?
事件の鍵を握る人物が次々と殺され、捜査は完全に行き詰まったかに見えたが…。
上司との対立がもとで捜査から外された刑事が秘められた“過去”を掘り出した時、意外な犯人の姿が浮かび上がる!
気鋭の作家が放つ話題の長編ミステリー。
中盤で「これひょっとして、○○が犯人ではないのか? でもそれだとミエミエだし...」と思いながら読み進めると、その方向へ導く伏線となりそうな事柄がいろいろと出てくる。「と見せかけてウラをかくのかな?」と思ったが結局ウラはなく、○○が犯人だった。ありゃりゃ。
私は真剣に推理しながら読んだりしない方なので滅多に当たることはないのだが、今回は偶然なのだろうか。それとも私も少しは推理小説を読み慣れたということなのか?
いや、やっぱりわかりやすすぎる。浅見光彦の推理には卓越したものを感じなかったし、人間ドラマとしてもあまり見るべきものがなかった。それならせめて被害者の女性は美人という設定にしてほしかったと思うのは私だけだろうか。
というわけで、内田康夫はとりあえずこれでおしまいにしよう。