- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1993/01/01
- メディア: 文庫
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僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の四人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、ミリーを“誘拐”したのだが…。表題作以下5篇収録。
これまで読んできた長編(書かれたのはこれよりあと)と比べて、題材は軽い。人が死ぬのは5篇中1つだけだし、どれも話のノリが比較的軽妙である。
宮部みゆきの作品というとどうしても「巧みに構築されたストーリー」を期待してしまうので、短編ではちょっと物足りない感じがしたのは確か。それでも「この子誰の子」「祝・殺人」あたりはうまくできていると思った。