- 作者: ウイリアム・アイリッシュ,稲葉明雄
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976/04/30
- メディア: 文庫
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夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった……ただ一人街をさまよっていた男は、奇妙な帽子をかぶった女に出会った。彼は気晴しにその女を誘ってレストランで食事をしカジノ座へ行き、酒を飲んで別れた。そして帰ってみると、喧嘩別れをして家に残してきた妻が彼のネクタイで絞殺されていたのだ! 刻々と迫る死刑執行の日。唯一の目撃者"幻の女"はどこに? サスペンスの詩人の、不滅の名作!
うーむ、入り込めなかった。中盤は死刑執行の日が迫る緊張感を出しているのだろうなと思うし、最後は意外な真相が明らかにされた(蛇足だと思うものもあったが)ので、なるほど名作と言われるのだろうというのは頭ではわかるのだが、一方で全然感心も感動もしていない自分がいる。
アンフェアじゃないかと思われる記述もあったし、気のきいた文章は最初の「夜は若く...」のところぐらいで、あとはどうも読みにくく、時間がかかった。この作品とは相性が悪いようである。次の海外ものはやっぱりクイーンかクリスティにすることにしよう。