- 作者: 三浦綾子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1982/01
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Amazonの紹介文より。
辻口は妻への屈折した憎しみと、「汝の敵を愛せよ」という教えの挑戦とで殺人犯の娘を養女にした。明るく素直な少女に育っていく陽子…。人間にとって原罪とは何かを追求した不朽の名作!
しかし私はこの小説に入り込めなかった。「自分の娘を殺した犯人の娘を養女にする」という設定に、単に「なんでそんなアホなことを?」としか思えなかったので、そのあとは全て滑稽な(というのは言いすぎか)物語に見えた。「原罪」というのがこの小説で何にあたるのかもよくわからない。そして結末がダメ押し。「なんじゃそれ?」。
この「心に届かなさ」は何なのだろう。私はキリスト教の教えをベースにした作品は苦手だということなのかもしれない。前に同じく名作の誉れ高い「塩狩峠」を読んだ時も感銘を受けなかった。少なくとも三浦綾子作品との相性は悪いかも。