全脳自由帳

より考えるために書く

そして二人だけになった(森博嗣)

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)

森博嗣ノン・シリーズ(シリーズものでない)の一作。タイトルはもちろん「そして誰もいなくなった」を意識している。Amazonの紹介文より。

全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まった。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命は…。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。

最後に謎が残ったままになる。それが森博嗣らしさということになると思うが、いろいろと考えた末、やはりなじめないと思った。作者の意図に乗りきれなかったということになるか。小説として「読者への問いかけ」が残るのはいいのだが、それが推理小説としての真相の部分にまで及ぶとどうもなあ。