全脳自由帳

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紅白歌合戦は何を審査しているのか

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年末の紅白歌合戦、いろいろと議論はあると思うが、できがよかったという声の割には視聴率はよくなかったらしい。安室奈美恵や桑田佳祐が出てこれならばもはやしょうがないだろう。老若男女が楽しむ歌番組、というコンセプト自体が成り立たなくなっているのはとうにわかっていたこと。あとはいかにして延命するかということになる。

ところで、子供の頃から疑問に思っていることがある。なかなか言葉で説明しにくい疑問なのだが、「紅白歌合戦というのは何を競っているのだろう?」という疑問。

赤組と白組で勝ち負けをつけるのだから、何かを評価しているはず。審査員がいるし、会場にも、最近では視聴者にも投票してもらっている。その際に「何を審査しているのか」について、みんなの認識は一致しているのだろうか?

もちろん、歌のパフォーマンスを審査している。それはわかっている。でももうちょっと掘り下げると、歌のうまさなのか、曲のよさなのか、あるいは衣装なども含めた総合的な印象なのか、はたまた好きなアーティストが出たかどうかなのか。一流のアーティストが出ているだけにかえって、何を審査しろというんだという気持ちになる。

いつも「赤か白かを投票してください」と言うだけで、「こういう基準で審査してください」というNHKからの説明を聞いたことは一度もない。みんななんとなくのフィーリングで投票しているような気がする。それでいいのだという人もたくさんいるだろうが、どうもモヤモヤする。

昔はしつこいぐらい「赤が勝ちますよ」「いいえ白です」と張り合う演出や応援合戦がなされていた。それがなくなったのは時代の流れだと思う。それなのに相変わらず勝ち負けをつけようとし、審査方法でもめたりしているのは不毛な気がする。「歌合戦」にこだわる必要はあるのか。「歌の祭典」ではダメなのだろうか。