全脳自由帳

より考えるために書く

世界でもっとも奇妙な数学パズル(ジュリアン・ハヴィル)

世界でもっとも奇妙な数学パズル

世界でもっとも奇妙な数学パズル

数学パズルを集めた本なのだが、聞いたことのない問題が多くて楽しかった。特に興味深かったものを抜き出してみる。

数を当てる

ポリーとサムのところへ友人がやってきた。その友人は、2以上800以下の二つの整数を考えていて、ポリーには積を、サムには和を耳打ちした。その後の会話はこうなる。
1. ポリー 「私は二つの数がわからない」
2. サム 「そうだろうというのはわかる。僕もわからないし」
3. ポリー 「二つの数がわかった」
4. サム 「僕もだ」
二つの数はいくつといくつか。

これだけの会話で2つの数が特定されるというのはすごい。ただし頭の中で計算して突き止めるのは常人には無理で、コンピュータの助けが必要になる。

多段階モンティ・ホール問題

モンティ・ホール問題でドアが3つではなく4つ以上ある場合の最善の選択は? 答は意外だった。

有理数を数えつくす


有理数を順番に全て数え上げる方法としては図のようなものぐらいしか知らなかったのだが、これだと一度出たものと同じ値が出てくるところ(2/2、2/4など)がある。そうならずに全ての有理数が1回だけ出てくるようなシンプルな数え上げ方が存在する。

掛谷の問題

ある図形の中で、1単位長の線分を、その図形の中にとどまったまま180度回転させることができる図形の集合の中で、面積が最小となる図形はどれか。

つまり、長さ1の針を半回転させるときにその軌跡が描く図形のうち最も面積が小さいものは? という問題。導き出された答に驚愕。

この本、後半は数式のややこしい解説が多く、挫折してななめ読みになってしまった。しかしいずれにしても、数学パズルの好きな人にはオススメ。同じ著者の「反直観の数学パズル―あなたの数学的思考力を試す14の難問」もぜひ読みたい。