- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/06/27
- メディア: 単行本
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- 第1章 数列とパターン
数列の最初の部分を見てその後(あるいは一般項)を推測する- 第2章 数式という名のラブレター
約数の和、方程式と恒等式- 第3章 ωのワルツ
複素平面上の数列- 第4章 フィボナッチ数列と母関数
数列→母関数→母関数の閉じた式→数列の一般項- 第5章 相加相乗平均の関係
(ここはまさしくタイトルの通り)- 第6章 ミルカさんの隣で
離散的な世界での導関数・n次関数(下降階乗冪)・指数関数- 第7章 コンボリューション
カタラン数の母関数と一般項、コンボリューション(たたみ込み)- 第8章 ハーモニック・ナンバー
調和数、調和数と連続関数との関係、素数の無限性- 第9章 テイラー展開とバーゼル問題
のテイラー展開を用いてバーゼル問題()を解く- 第10章 分割数
分割数の母関数・上界
話は「僕」と2人の女の子「ミルカさん」「テトラちゃん」(あまりその方面に詳しくないのだが、ミルカさんはツンデレ系、テトラちゃんは妹系ということになるのだと思う)との間の会話をベースに進んでいて、要点をきちんとおさえてくれるので理解しやすい。連続な世界での微分に対応する離散的な世界での「差分」の定義、カタラン数(におけるカッコのつけ方の総数)の一般項の求め方、バーゼル問題の解き方、分割数の上界を設定していく戦略などは非常に興味深かった。
それにしても、自分が三角関数の倍角公式(より一般的には加法定理)をきれいさっぱり忘れていたのにはあきれた。ふだん使う機会なんてまずないのではあるが。ついでにここにメモしておく。
続巻「数学ガール/フェルマーの最終定理」もおもしろそうなので読む予定。