全脳自由帳

より考えるために書く

ばんそうこうの謎、解決

長い間もやもやと疑問に思っていたことが今日、氷解した。

ばんそうこうは、各地で「バンドエイド」「カットバン」「サビオ」など商標名で呼ばれていることが多く、どう呼ぶかで出身地が推測できる。
東京女子大の篠崎晃一教授(社会言語学)は、呼び方の地域的なバリエーションを「方言」ととらえ、約10年前に全国調査した。どの地域でも一般名称である「ばんそうこう」のほかに、複数の呼び方が存在している。篠崎教授の調査を参考に、その都道府県で一番ポピュラーと思われる呼び名の分布をまとめたのが別図だ。

毎日新聞: 呼び名で分かる:地域編 出身地を推測できる「ばんそうこう」

指をケガしたときなどに貼る、真ん中にガーゼのついた肌色のばんそうこう。私は「バンドエイド」と呼ぶ。商品名であって一般名詞でないことを知りつつ、他の商品であってもこう呼んでいるわけだが、妻は「カットバン」と言う。結婚当初「カットバンて何?」とか聞き返した覚えはあるのだが、なんとなく「そういう言い方もあるのかな」と思って、それ以上追及することなく今日まで過ごしてきた。

それが上記の記事を読んでわかった。「カットバン」は佐賀に本社のある会社の商品名で、佐賀や長崎は「カットバン」圏なのである。長崎出身の妻が使うのは当然というわけである。私が生まれ育った兵庫・大阪近辺は見事に「バンドエイド」圏になっている。

図を見ると「カットバン」は結構ポピュラーで、中国地方となぜか東北地方でも広く使われている。「方言周圏論」(方言の分布は京都を中心として同心円状に広がっていく)というのがあるが、それは京都に都のあった江戸時代以前にはやった言葉の話で、ばんそうこうの商品名のような新しい言葉に当てはまるとは思えない。佐賀の会社の商品名がなぜ東北地方ではやっているのだろう。