米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

凶鳥の如き忌むもの(三津田信三)

「まがとりのごときいむもの」。2006年、刀城言耶シリーズ第2作。

凶鳥の如き忌むもの (講談社ノベルス)

凶鳥の如き忌むもの (講談社ノベルス)

「怖さ」という点では第1作「厭魅の如き憑くもの」ほどではなかったが、ライトな気持ち悪さとゆったりした進行とがあいまってまた違ったいい感じを醸し出している。

メイントリックは一瞬だけ頭に浮かんだのにすぐ捨ててしまっていた。やられた。周辺のトリックはかなり微妙というか、刀城言耶があまりにも千里眼すぎる印象を持ってしまうのだが、微に入り細に入り(のつもりで)行われる前半の検討と組み合わせると、これがまたいい味を出している。

苦労したのは島や建物の構造の理解。というより、全くのお手上げ。図面がないので、最後までさっぱりわからなかった。それでもストーリーを理解することはできるが、図はほしい。文章だけで構造を把握できる人はいるのだろうか?

この作品はずっと文庫になっていなかったのでしかたなく講談社ノベルス版を買ったのだが、今年10月にひょっこり文庫になっていた。ちょっと悔しい。

凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)

凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)