TOHO系の映画館で「午前十時の映画祭8」というのをやっている。昔の名画を朝10時から上映するという企画。古い映画だからか、料金は割と安い。
その中で今年「裏窓」「ショーシャンクの空に」「ローマの休日」を妻と観に行った。「ショーシャンク」も非常によかったのだが、やはり「ローマの休日」。今年一番よかった映画を挙げるとするならこれである。
小学生の時にテレビの映画劇場で観たきりだった。その時にもいい映画だと思ったが、当然それから自分の感性も考え方も変わっている。それにこの名画を映画館で観たことがないのは残念なことだと思っていたのである。
まったくもって圧倒された。ストーリーだけでなく、細かいところにも工夫がこらされていて、飽きさせない。笑いどころもかなりある。こんなに行き届いた映画だと思わなかった。終わった時の妻の第一声も「おもしろかったー」。
オードリー・ヘップバーンは決して好みのタイプの女優ではないのだが、この映画ではただただ美しい。最後の記者会見のシーンには、筋がわかっていても引き込まれる。
いい映画は、何十年経っても色褪せない。やっぱり映画館に観に行ってよかった。