ある人と話していて、私が何かを説明するたびにその人が「なるほどですねー」と言うのが気になった。そんな言い方を聞いたことがなかったのである。
「なるほどですね」というのは日本語として正しいのだろうか? 調べてみた。
少なくとも敬語としてあまり適当でない言い方だとは言えそう。ただしこの記事によると、九州・沖縄地方の人たちには比較的抵抗感が少ないらしい。
私の妻が長崎出身なので聞いてみると、「なるほどですね」は聞いたことがないという。ただ、妻の実家に帰省すると
「だいぶ涼しくなりましたけど、湿気がですねー」
のような言い方をよく耳にする。ニュアンスを伝えるのが難しいのだが、「湿気がですねー」はそこで文章が完結していて、「湿気がまだ多い(ので不快)ですよね」というような意味。
こういう言い方があるので、「なるほどですね」にもあまり抵抗感がないということなのかもしれない。
私個人の違和感はどうやら、感動詞(間投詞)である「なるほど」を名詞(あるいは形容動詞)のように扱って「です(ね)」をつけていること、「ですね」と同意を求めるような言い方になっていることにありそうである。