- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 1992/05/01
- メディア: 文庫
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パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた! 現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた…。誰が、なぜ、何のために…!?
ミステリー界の若き旗手が放つ長編本格推理の傑作!
ごく普通の推理小説。サラッと読めて、可もなく不可もなしという印象。主人公・香子の描き方はステレオタイプ的とも言えるが、あえてそれをねらったという感じもする。バブル前夜という時代背景のもとでは自然だったのかも。
途中、ビートルズが謎解きにからんできそうなので、おもしろい趣向があるのかとファンとしては期待したのだが、大したからみ方ではなかった。ただトリック自体は非常に大変そうなもの。しかもこの時代の香りも漂っている。もう少し詳しく描かれていてもよかったのではなかろうか。
あと、各章のタイトルが思わせぶりに長いので、これも何か隠れた趣向があるのかなと思いながら読んでいた。しかし特になかったようである。