- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 文庫
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妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。四組の親子が参加する中学受験の勉強合宿で起きた事件。親たちは子供を守るため自らの手で犯行を隠蔽しようとする。が、事件の周囲には不自然な影が。真相はどこに?そして事件は思わぬ方向に動き出す。傑作ミステリー。
「手紙」「さまよう刃」とも共通する、「自分あるいは身近な人が背負う罪」を描いた話。しかし他2作ほどにはのめり込めなかった。
理由は主に、登場人物たちのやっていることが常軌を逸しているから。途中で出てくる「あの人たちは異常です」というセリフの通り。自分と立場の似たところのある人たちだけに、これではちょっと感情移入できない。
といってもそこは東野ミステリー、うまく話を運んで巧妙に収束させているし、意外性もあったのだが。