
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/05/25
- メディア: 文庫
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「秘密」の時は読み終わってしばらく呆然としてしまったが、これは読み終えて少し経ってからじわじわ効いてきた。あそこはそういうことだったのか、するとあれはどういうことだろうとついつい考えてしまう。そして読み返す。物語の中心となる2人は常に外から観察されるだけで、彼らの心情が直接書かれることはないため、話の中のできごとを思い出すたびに2人の荒涼たる心の中について考えさせられることになる。
2人は私と同年代なので時代背景がわかりやすく、また舞台も大阪なので親しみが持てた。しかしTBSのドラマは観る気がしないな。どう考えても、この小説の味を損なわずにドラマにできるとは思えない。
2008.3.11追記
愛読しているdainさんのブログでちょうど投稿された「このミステリーがスゴい!ベスト・オブ・ベスト20」でも国内編の8位に入っている。あとをひく小説だという感想は一致しているようで、ちょっとうれしい。