全脳自由帳

より考えるために書く

ジム・ジャームッシュを観る

久しぶりに映画を観に行った。「ブロークン・フラワーズ」。監督はジム・ジャームッシュ、主演はビル・マーレイ。以下は若干ネタばれありなので、これから観る人は読まない方がいいかもしれない。

カンヌのグランプリ受賞作品ということで、期待しながらも「難しい映画かもしれない」という気持ちが少しあったのだが、その不安が的中。観ている人からしょっちゅう笑いが起こっているのに、そのほとんどは私には何がおもしろいのかさっぱりわからず。そして「話の展開がえらく遅いなあ。これで謎が解けるのかな?」と思っているうちにどんどん時間が過ぎ、「さあ、これからどうなるのかな?」と思った時にエンディングロールが出て「ありゃ?」。

一緒に観ていた妻だけが理解していたらカッコ悪いなと思ったのだが、妻も「意味がわからなかった」と言う。パンフレットを買って研究してみたが(観終わってからすることではないなあ)やはりわけがわからず、結局二人で「シュールな映画だった」と無理やり結論づけた。

私も妻も、「スター・ウォーズ」の最初に上映されたやつ(エピソード4)を観ても「ありゃ?」で終わってしまったクチなので映画の鑑賞眼はいささか心もとないのだが、多分こういうのがジム・ジャームッシュの世界で、この人のファンなら十分楽しめるんだろうなと推測している。実際「ブロークン・フラワーズ」について書かれたブログを検索して読んでみると、高い評価をしている人が多い。すっきりしたストーリーと謎の解決を期待して観るのが間違いだとまでは言わずとも、期待せずに違うところを楽しむべきなんだろうな。私の場合はそう思ってもう一度観ても「ありゃ?」で終わってしまいそうな気はするが。