全脳自由帳

より考えるために書く

ラプラスの魔女(東野圭吾)

ラプラスの魔女 (角川文庫)

ラプラスの魔女 (角川文庫)

 

 東野圭吾作品のコンプリートを目指しているのだが、最近あまり読んでいない。これじゃ踏破は遠いなと思っていたところにこれが文庫になったので読んだ。

ある地方の温泉地で硫化水素中毒による死亡事故が発生した。地球化学の研究者・青江が警察の依頼で事故現場に赴くと若い女の姿があった。彼女はひとりの青年の行方を追っているようだった。2か月後、遠く離れた別の温泉地でも同じような中毒事故が起こる。ふたりの被害者に共通点はあるのか。調査のため青江が現地を訪れると、またも例の彼女がそこにいた。困惑する青江の前で、彼女は次々と不思議な“力”を発揮し始める。

「ラプラス」というのが何の象徴なのか、深く考えずに読んだのだが、そうであったか。かなり理科系的、SF的なミステリーである。いろんな意味で東野圭吾らしい。東野作品の得意パターンをいくつか組み合わせて1つ書き上げた、という感じは否めない。

こういう特殊な境遇の人が登場する場合、その人(たち)にどのくらい感情移入できるかが結構作品のおもしろさに影響するが、この作品ではそれほど感情移入できなかった。それにどうしても「こんなことありえない」と思ってしまう。

一方で、好奇心を満たすためには危険な行動もいとわない青江先生には大いに共感。

「君のせいで限界まで膨らんでしまった私の好奇心については、どうしてくれる?」

このセリフには笑った。

数え方が正しければ、東野圭吾はこれまでに93作を世に出している。そのうち83作を読んだ。あと10作。ノルマだと思わずに、読みたい時に読んでそのうちコンプリートしたい。