たまーに「座右の銘は?」と聞かれる。
「清濁併せ呑む」という言葉が好きで、以前はこれを答えていた。辞書を引くと「善悪の区別なく受け入れる、心が広いさま」を指すようだが、見たくない現実をも直視して前に進む、という意味もあると思っている。
最近は、以下の「ニーバーの祈り」の方がしっくりきている。今座右の銘を聞かれたらこれを答える。
O God,
Give us serenity to accept what cannot be changed,
Courage to change what should be changed,
And wisdom to distinguish the one from the other.
日本語訳はいろいろ出ているが、私はこう訳してみたい。
神よ、
変えられないものを受け入れる冷静さと、
変えられるものを変えていく勇気と、
それらを見分ける知恵とをお与えください
我々はとかく、どうやっても変えられないものを一生懸命変えようとしたり、変えられないことをいつまでも嘆いたり、あるいは変えられるかもしれないのに何もせずにやはり嘆いたり。
受け入れる冷静さと変える勇気を持って前に進んでいきたい。それらを使い分けられる知性を持ちたい、といつも思う。そう考えると、「清濁併せ呑む」と近いものがある。自分に響く言葉はどこかでつながっている。