全脳自由帳

より考えるために書く

言葉の使われ始め(4)

  • 芸能界のできごとや芸能人のしたことに「伝説」という言葉が多用されるようになったのは山口百恵の引退が遠因

この仮説にはあまり自信はない。

芸能界、特に音楽界で、「伝説のバンド」「伝説のライブ」のようにやたら「伝説」を使うのが耳につく。伝説という言葉はもともと、自分たちの知らないくらい過去の事物、そしてかなり偉大なものに対するものだと思うので、そうやすやすと使ってほしくないのである(ちょっと意味が違うが、「運命的な出会い」という言葉もやたら耳につく)。

特に自分が年をとってくると、その「伝説」と言われているものをしっかり覚えていたりするので余計に耳障りに感じる。BOØWYPRINCESS PRINCESSを「伝説のバンド」と言われてもしっくりこない。

さてこの「伝説」という言葉、いつごろからよく使われるようになったかはわからないが、山口百恵が引退した時のラストコンサート(1980年。最後に白いマイクを置くやつ)に「伝説から神話へ」と名づけたことが1つの契機だったのではないかと思っている。このフレーズもかなり大げさだが、その「伝説」という言葉が人々の心に残っていて、近年になってから多用されるようになったというイメージがある。

ちょうど明日8/19に、山口百恵「伝説から神話へ 日本武道館さよならコンサート・ライブ」の完全版が発売されるようである。まだまだ人気があるということか。