身だしなみにおいてほとんど唯一、男の方が女性より面倒な点であるヒゲ剃り。私は何十年もずっと電気カミソリ派だったのだが、最近電気でない手動のT字カミソリに切り替えた。
ここ数十年で電気カミソリは大きく進歩をとげた。ヘッドが動くしくみ、複数枚刃、水洗浄OKなど。これに対して手動のカミソリの方も進歩しているはずで、ここらで一度使ってみようと思って試したら意外とよかったのだった。
そこで、現時点での両者を主観で比較してみると以下のようになる。
電気 | 手動 | |
深剃り | × | ○ |
肌荒れ | ○ | × |
所要時間 | × | ○ |
コスト | △ | △ |
清潔さ | △ | ○ |
メンテナンス | × | △ |
汗対策 | × | ○ |
携帯性 | △ | ○ |
- 深剃り: 私はちょっとでも剃り残しがあると1日中気になる方である。手動カミソリの方も4枚刃・5枚刃が出てきており、非常によく剃れる。手動の方が剃り残しが少ない。
- 肌荒れ: ○は「肌荒れしにくい」という意味である。手動だとどうしても皮膚を深く削ってしまう。私は肌が荒れやすい体質で、これが電気カミソリを使ってきた最大の理由だったのだが、最近手動カミソリを使ってみたら、年齢のせいで体質が変わったのか、昔に比べて荒れないようになった。
- 所要時間: 手動の方がだいぶ短い。私は電気の場合は剃りやすさのためにプレシェーブローションの使用が欠かせず、これを塗るのに手動の場合のシェービングフォームより時間がかかるのが1つ。それと剃る時間自体の差。念入りに剃ると電気の方が手動より時間がかかる。
- コスト: 本体は電気カミソリの方が高いものの、手動の方もしょっちゅう替刃を買わないといけないので微妙なところだと思う。ただし私は電気の時でも網刃(肌に当たる網状のカバー)を頻繁に破損して替えていたので、結果としては手動の方が安上がりになっているような気がする。
- 清潔さ: カミソリ全体を簡単に洗える手動の方が器具の清潔さを保ちやすい。電気の方も最近は水洗浄OKのものが主流だが、あまり使ったことはなかった。あと、電気の場合は剃っている最中にどうしてもヒゲの粉がまわりに散るのだが、手動ではそれはない。
- メンテナンス: 替刃の交換というのもあるが、電気の場合は充電しないといけないのが面倒である。
- 汗対策: 私の場合はこれが結構大きい。どういうことかというと、電気カミソリは顔に汗をかいているとひっかかって剃りにくいのである。汗かきの私は、夏場はクーラーのきいた部屋で剃ったり横から扇風機を当てたりしていたのだが、面倒だし、扇風機を当てると剃ったヒゲが飛び散ることがある。
- 携帯性: 出張や旅行に持っていく場合。電気だと本体(含: 電源コード)+プレシェーブローション+アフターシェーブローション、手動だと本体+シェービングフォーム+アフターシェーブローション。大差はないが、シェービングフォームの小さいのを使えば、本体の重量の差で手動の方に軍配が上がる。
こうして比較してみると、「肌荒れ」以外は手動の方がおおむね勝っている。私の場合は昔ほど肌荒れしなくなったのが今回の「転向」の最大の理由である。
上記はあくまで私個人の比較データで、人によって違うと思う。あくまで自分に合った方を選んで使うべきである。
カミソリはジレットの「FUSION 5+1(電動タイプ)」を使っている。5枚刃。手動カミソリでありながら、電池内蔵で刃が振動する。振動の効果は不明だが、感触は悪くない。