米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

ハーレクインを読む - 傷ついた妖精(マーガレット・ウェイ)

傷ついた妖精―愛と裏切りの大地〈3〉 (ハーレクイン・イマージュ)

傷ついた妖精―愛と裏切りの大地〈3〉 (ハーレクイン・イマージュ)

昨年末、ブルーグラス関係の忘年会の時に、仲間の1人(女性)から「ハーレクインを1冊読んでみて!」と言われた。それから読もう読もうと思いながらずっと放置していた。ぼやぼやしていると1年経ってしまう。一念発起してとりかかる。妻もハーレクインを読むので、オススメとして選んでもらった作品。ハーレクイン・イマージュの中の「愛と裏切りの大地」三部作の第3作。

六歳のときに双子の弟を亡くして以来、シェリーは深い悲しみと罪悪感にさいなまれてきた。それでも、自らを奮い立たせ、家業を切り盛りしている。ある日、用事があって町に出かけたところ、少女のころ憧れていたブロックと五年ぶりに再会した。彼は一族を支配する独裁的な祖父にうとまれ家を離れていたが、その祖父の危篤に際して、なぜか呼び戻されたという。いきなりブロックからディナーに誘われ、シェリーはうきうきしたが、そんな自分を冷静に戒めた。彼が誘ってくれたのは私への同情からにすぎない、と。

原題は"Outback Surrender"。「地の果ての降服」か?

とにかく最初から最後まで恋愛関連の描写が満載。シェリーがブロックと再会する冒頭の部分から「とたんにシェリーはめまいを感じた」「体がほてりだすのを感じた」とくる。ずっとこの調子。これはこれで、そういう形式の文学だと思って読むと慣れてくる。

中盤、遺産の行方がからんでくると少しおもしろくなる。遺書の扱いを含め、その後の展開にあまりにもひねりがないのが気になったが。

「ハーレクインは全部ハッピーエンドなので安心して読める」という。確かに絵に描いたようなハッピーエンドだった。ちょっとやりすぎという感じもするぐらい。こういう終わり方をするとわかっているのなら安心ではあるが、「最後はどうなるのか?」と考えながら読む楽しみも減じているような気がする。

というわけで、ハーレクイン初挑戦は完了。積極的に他の作品を読んでみようと思うところまではいかなかったが、愛読者がたくさんいることはなんとなく理解できた。