1/20に書いた「ある閉ざされた雪の山荘で」を皮切りに、今年はなぜか推理小説をたくさん読んだ。本格推理だと思う作品はこのブログで「推理」カテゴリに入れている。数えてみると、まだここで書いていないものも含めて、今年に入って今日までに77作読んでいる。ここらでそれらの中からベスト5を選んでみることにした。年末までには入れ替わりがあるかもしれないが。
1作家1作までとし、ベスト5の中の順位はつけないことにして読んだ順番に並べる。
- 十角館の殺人 (綾辻行人)
館シリーズでは「迷路館」「時計館」もすごいが、「あの1行」のインパクトでこれ。エアポケットにはまったような感覚は忘れられない。 - 星降り山荘の殺人 (倉知淳)
だまされ方の気持ちよさではこれ。軽妙さに好感が持てて、読後感もよかった。 - そして扉が閉ざされた (岡嶋二人)
素人ばかりによる真正面からの本格推理プロセスに感動。読み終わってしばらく放心。 - 孤島パズル (有栖川有栖)
「双頭の悪魔」よりこちらの方が好き。美しい情景が鮮やかに浮かぶ。ロジックも鮮やか。さらに犯人に対する思い入れで。 - 乱れからくり (泡坂妻夫)
しかけに感動。途中のウンチクが長かったが、そもそもウンチク小説は好きだし。
森博嗣のS&Mシリーズから入れるかどうか迷ったのだが、安定してどの作品も質が高いものの、どれをベスト5に入れるかとなると思いつかなかった。他に迷ったのは「占星術殺人事件」「イニシエーション・ラブ」「七回死んだ男」あたり。あと、京極夏彦の作品を読み始めたので、その中から上記にとって代わるものが出てくるかもしれないと期待している。