- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/07/07
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 67回
- この商品を含むブログ (174件) を見る
女子高校生の心理というのはわからないが、なんとなくなるほどと思える(思わせる)話だった。乱歩賞受賞当時、犯行動機について厳しい批判があったらしいが、私には違和感なかった。好みが分かれるというラストも、私はとてもよい終わり方だと思う。
女性の心理に関しては、東野圭吾も以下のように言っている。
僕は男だから、女性のことは永久にわからないじゃないですか。だから女性の内面はなるべく書かないようにしてるんです。基本的に女性のことは悪く書かない。知らんから(笑)。知らんのによけいなことは書かないと(笑)。男の心理を書くことはまぁまぁ自信があるし、男のことは少々悪く書いたってかまわないと思ってるんです。
東野圭吾スペシャルインタビュー 第3回 女性の内面だけは永遠にミステリ
確かに、この作品でも女子高校生の内面は書かれず、あくまで外からの目で描かれていた。
これで東野圭吾は10冊目。近いうちに、星新一・筒井康隆・太宰治・阿佐田哲也・中島らもに続いて「たくさん読んだ作家」のリストに入ることになりそうな気配である。