- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/01/30
- メディア: 文庫
- 購入: 47人 クリック: 454回
- この商品を含むブログ (459件) を見る
以下はAmazonのページの商品説明より。
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
緻密なストーリーと細かい心理描写に引き込まれる。「半落ち」の話でも書いたが、細かい描写を楽しむには翻訳ものではなく、日本の小説家の書いたものに限る。主題となっているカード破産については「そんなもの、本人が無駄遣いするのが悪いんじゃないか」という気持ちがぬぐい去れず、その分感情移入できないところはあったが。カードの使い方をきちんと教育すべきという意見には賛成。