- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/05/01
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
ニュートン、関孝和、ガロア、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズという9人の数学者の伝記。何人かの数学者について人となりや業績を紹介する、という本は結構あるが、その1つである。
ラマヌジャンとチューリングの話が読めたのはよかった。ラマヌジャンについては「リーマン博士の大予想」という本に出てくるのを読んでいたのだが、また別の角度から描かれている。あとニュートンとガロア(この本での表記は「ガロワ」)の話が割と詳しい。ワイルズについては何といっても「フェルマーの最終定理」の方を読むに限るだろう。特に新しい話はなかった。
著者はそれぞれの数学者のゆかりの地を訪ねて思いにふけるのだが、とってつけたような感じで、特に必要性を感じない。ゆかりの地の今を描くなら、もう少し淡々と当時との比較をした方がよかったと思うのだが。