全脳自由帳

より考えるために書く

宇多田ヒカルスランプ説

完全に主観に基づいた話で全然説得力がないかもしれないし、どうしてもけなすことになるので、書くかどうか迷ったが。

宇多田ヒカル、最近調子悪いんじゃないか?

具体的には、全米デビューしたあたりからシングルの曲が急につまらなくなったように思うのである。あなた、そう思いませんか。

日本でのデビュー以来、あまりの売れ方に驚くとともに曲にも注目していた。デビュー曲「Automatic」や、デビューアルバム(800万枚近く売れたというのは全く驚異的である)の表題作「First Love」もいいが、「traveling」なんか斬新だと思う。そして特に好きなのは「」。下世話な歌詞だが、ストレートに訴えかけてくる曲である。プロモーションビデオ(ひたすら皿洗い、途中長いこと中座)はちょっと奇をてらいすぎだと思うが。

しかし、全米デビューの時のリード曲「Easy Breezy」にはがっかりした。うまく言えないが、宇多田ヒカル独特の「緊張感」が全然ない。全く「らしくない」歌だと思った。特に、

♪You're Easy Breezy and I'm Japa-neezy

この歌詞、何とかならないものか。この部分についてはWebでも「ダサい」という意見を結構見かける。

ひょっとしてこういう曲を出すのがアメリカ向けの戦略なのかなと思っていたが、事実全く売れなかったしな。アメリカで売れなかったことについてはいろいろと原因が取りざたされたが、私は単純に曲がつまらなかったというのもあるんじゃないかと思うのだが。アルバム「Exodus」は1回聴いただけで放置している。同じアルバムでヨーロッパにもデビューしたみたいだが、ちょっとは売れてるんだろうか。

次に日本で出たシングルが「誰かの願いが叶うころ」。映画「CASSHERN」の主題歌である。

誰かの願いが叶うころ あの子が泣いているよ

うーん、これもどうも弛緩した印象を受ける。同じ頃に任天堂DSのCMでの激太り映像を見ていたからだけではあるまい。

そして最新シングル「Be My Last」。先日放映されたフジテレビ系「僕らの音楽2」のゲストで彼女が出ていたので、そこでこの曲を一度じっくり聴いてから判断しようと思っていたのだが、じっくり聴いてもやっぱりダメだった。サビのメロディがどうも「光」のサビの焼き直しのようにしか聞こえない。それに「ああーああーああー」というわけのわからない叫び。

...とさんざんなことを書いてしまったが、とにかく最近の曲には彼女の持ち味であると思っていた「緊張感」「切迫感」を感じないのである。スランプのにおいがする。曲自体は依然として売れているし、悪い評判も特には聞かないところを見ると、単に最近の曲が私の好みに合わないだけ、あるいは私だけなぜか飽きてしまったということなのだろうか。次は前のように緊張感あふれる曲をガツンと出してうならせてほしいのだが。