「男女非対称」という概念を(勝手に)定義してみる。
「男」と「女」の間に成り立っている命題に対し、その中の「男」と「女」を全て入れ替えて作った新しい命題が 成り立たないとき、それらは「男女非対称」であるという。
以下は男女非対称の例である。
- 女は男の下着をスーパーで買えるが、男は女の下着をスーパーで買えない
- 男は女湯をのぞきたいが、女は男湯をのぞきたくはない(のか?)
- 男10人に女1人の飲み会は問題ないが、女10人に男1人の飲み会はつらい
(と決めつけるのはちょっと乱暴だが)
それぞれ、前半の文の「男」と「女」を全部入れ替えることにより事情がガラッと変わってしまう。なお、あくまで元の命題が「男」と「女」の間の関係である(大ざっぱに言えば「男」「女」が両方出現する)ことが必要で、
- 女は子供を産めるが、男は子供を産めない
- 男にはヒゲが生えるが、女にはヒゲが生えない
などは前半の文が男・女に単独の性質なので、「男女非対称」とは呼ばない。
どういう経緯か忘れたが、友人と話していてこんな話になった。
Q. 以下の4つを、キスしたい(してもよい)順番に並べよ。 きれいな男、きたない男、きれいな女、きたない女
ここでいう「きれい」「きたない」は実際に清潔かどうかではなく、見た目の感覚的なものだということにする。
この問いに対する私(男です)の回答は以下である。
- きれいな女
- きたない女
- きれいな男・きたない男
1.は当然として、あとは男とキスするのだけは御免なのでこのような順序になる。相手が男なら、きれいでもきたなくても同じぐらいイヤである。福山雅治と出川哲朗のどちらとキスするのがいいかと言われれば、どちらも同じぐらいイヤ。それよりは山田花子とキスする方がマシ。
聞いた範囲では、男は同様の回答をする人が多かった。なお、「妻や彼女に申し訳ないかどうか」という判断基準を入れてしまうといっそのこと男の方がいいかもということになりかねないが、そういう殊勝なことはここでは考えない。
さて、同じ質問を女性にした場合、「男女対称」であれば上記の「男」「女」を入れ替えて
- きれいな男
- きたない男
- きれいな女・きたない女
という回答になるはずだが、そう答える女性はいない。一番多かったのは
- きれいな男
- きれいな女
- きたない女
- きたない男
というもの。理由は「きたない男はとことんきたないから」。なんとまあ。
というわけで、この質問に対する答は「男女非対称」なのであった。女同士のキスって、男同士ほどには抵抗がないんですね。それと世の男性諸氏、とにかく清潔感は大事なようです。