全脳自由帳

より考えるために書く

本を読むための旅・さらにその後(2)

まわりの人に読書旅行の話をすると、反応はきれいに2つに分かれる。「いいね! 素敵な時間! 贅沢ですね!」と言ってくれる人と、「え? せっかく遠いところに行くのに、本読むだけで帰ってくるの? 意味わからん!」と言う人。体感覚では8~9割が後者である。まあそうなるよなと思う。

別に言い訳をする必要もないのだが、そういう人たちが想像するであろうよりも実際ははるかに「旅行」である。道中ただただ本を読んでいるわけではない。たまに景色を見たりもするし、鈍行は乗り換えの待ち合わせ時間が長くなるので、その間に駅のまわりを歩いたりカフェに入ったり(まあ本を読むのだが)もする。駅弁を食べる楽しみもある。以前のエントリにも書いたが、1日乗車券で地下鉄をグルグルまわった時はつまらなかった。

あと、「すぐ帰ってくるということは、キセルですか?」と時々聞かれる。出発駅近辺の駅までの切符しか買っていないのではと思うらしい。もちろん往復全区間の切符をちゃんと買っている。「ルール」にするまでもないことである。

たとえば和歌山の田並までは往復8000円だった。旅行に8000円というのは全然高くないと思うし、特急券を買っていないから普通の旅行よりかなり安く行けている。しかし、すぐ帰ってくるのでは意味がないと思う人にとっては8000円は高いということになる。

面と向かって読書旅行の話をすると、上記のように「意味わからん」という反応が多いが、Facebookに投稿すると「いいですね!」というコメントだけが来る。つくづく、Facebookは素直に感じたことをやりとりする場所ではないなと感じる。