米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

「画圖百鬼夜行」をながめる

鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)

鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)

京極夏彦百鬼夜行シリーズでの京極堂(中禅寺秋彦)の座右の書といえば鳥山石燕「画圖百鬼夜行」。その中に出てくる妖怪がモチーフになっていろんな事件が描かれているのだが、その本が文庫で出ているのに気がついた。

かまいたち火車、姑獲鳥、ぬらりひょん、狂骨…現代の小説や漫画でおなじみの妖怪たち。その姿形をひたすら描いた江戸の絵師がいた。あふれる想像力と類いまれなる画力で、さまざまな妖怪の姿を伝え、現代にいたるまで妖怪画家たちに大きな影響を与え続けているた鳥山石燕の妖怪画集全点を、コンパクトな文庫1冊に収録!

18世紀後半の作。様々な文献から引いてきた妖怪たちに石燕が創作したものを加え、200以上の妖怪の絵と注釈文が収録されている。「河童」「雪女」「鬼」「骸骨」のようなベーシックなものもあるし、全く聞いたことのないものも数多い。「姑獲鳥」「魍魎」「狂骨」「鉄鼠」「絡新婦」といった、京極夏彦の作品のタイトルにもなっているものももちろんそろっている。「塗仏の宴―宴の支度」に登場する「ぬっぺっぽう」「うわん」「ひょうすべ」などの諸妖怪はいずれも「風」の章に入っている。

妖怪といえば、ベーシックなもの以外には「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるもの(ぬりかべとか子泣き爺とか)ぐらいしか知らなかったが、この本はパラパラ見ているだけで結構楽しい。京極堂と多々良氏の繰り出すウンチクにも少しはついて行きやすくなりそうである。