米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

犯人のいない殺人の夜(東野圭吾)

犯人のいない殺人の夜 (光文社文庫)

犯人のいない殺人の夜 (光文社文庫)

1985〜8年の作品7編を集めた短編集。1990年刊。

親友が死んだ。枯れ葉のように校舎の屋上からひらひら落ちて。刑事たちが自殺の可能性を考えていることは俺にもわかった。しかし…。高校を舞台にした好短編「小さな故意の物語」。
犯人がいないのに殺人があった。でも犯人はいる…。さまざまな欲望が交錯した一夜の殺人事件を描いた表題作。
人間心理のドラマと、ミステリーの醍醐味を味わう傑作七編!

どの短編も東野流のせつなさに満ちていて、それぞれ違った独特の余韻を残す話ばかりだった。

「小さな故意の物語」は学園もの。トリックが明かされていく過程はわかりやすかったが、それにしても残酷な...。

「エンドレス・ナイト」では、大阪出身の東野圭吾が、大阪を忌み嫌う女性を描く。それが実は...という話。もしかして、タイトルは昔関西テレビで放送されていた番組を意識したものか。話の内容とは関係ないが。

表題作「犯人のいない殺人の夜」は東野圭吾が初めて○○を使った作品らしい。見事にやられた。