全脳自由帳

より考えるために書く

「おくりびと」を観る

昨日と今日は恒例、GWにしかない「学校は休みではないが会社は休み」の日。娘たちが昼間はいないので、妻と映画を観に行くことが多い。話題の「スラムドッグ$ミリオネア」かクリント・イーストウッドの「グラン・トリノ」かを観ようかとも思ったものの、「おくりびと」がアカデミー受賞の「凱旋上映」としてまだやっていることがわかったのでそっちを観ることにした。ロングランのせいか、映画の日にもかかわらず会場はガラガラ。落ち着いて観られた。

いい映画だった。それ以外に書くべき言葉が見つからない。後半の展開はかなり読めたが、そんなことは問題ない。もともと納棺師という職業に目をつけ、映画化に向けて働きかけたのは主演の本木雅弘だという。すごい人である。

そして改めて、これが外国の映画賞を受賞したことは注目に値する。死生観というのは国や地域によって大きく異なるはず。「古式納棺の儀」というしきたりそのものについてもだが、たとえば日本ではこうやって清めた遺体を葬式の後にはたいてい棺桶ごと燃やしてしまうわけで、土葬が中心の国の人たちがこれを観てどう感じたかというのには興味がある。