米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

五つの時計(鮎川哲也)

五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉 (創元推理文庫)

五つの時計―鮎川哲也短編傑作集〈1〉 (創元推理文庫)

鮎川哲也の短編集。各短編の最初に、江戸川乱歩によるルーブリック(作品紹介)がある。

すばらしい作品集だった。推理小説というのはこういうものかと思わされる。特に「五つの時計」「白い密室」「早春に死す」「道化師の檻」あたりのトリックにはうならされた。「不完全犯罪」も、倒叙ものならではの味わいがあってよい。長編「りら荘事件」は人間ドラマとして今ひとつだと思ったのだが、短編だとそういうこともあまり気にならなくなる。

推理小説ファン必読。創元推理文庫からはもう1つ、「下り“はつかり”」という短編集が出ている。こちらも読まねば。