全脳自由帳

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

虚無への供物(中井英夫)

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」とともに推理小説三大奇書に数えられる作品(「匣の中の失楽」を加えて四大奇書ということもあるらしい)。「月光ゲーム」で江神二郎が「もう(読むのは)七回目かな。年に一回以上読み返してるね」と言っている本。私なんぞが読むのはまだ早いかも、と思ったのだが、本屋で立ち読みしたら意外と読みやすそうだったので購入。

...で、評価は保留。これは1回読んだだけではわからない。推理合戦、暗合、作中作、数式、真相、そして結末。難解で読み進められないということはないのだが、今一つ小説の中に入り込めないままに終わってしまった。

変な言い方だが、「作者が描いていることを自分はさっぱりつかめていない」という実感がある。この感じは「カラマーゾフの兄弟」と似ている。そういえばどちらにもアリョーシャという人物が登場するしな。カラマーゾフはどうかわからないが、「虚無への供物」はいつかまたじっくり読みたい。江神二郎も1回目はこんな感じだったのかも。