米中毒別館

思いついたことをこまごまと。本の感想なども。

片想い(東野圭吾)

片想い (文春文庫)

片想い (文春文庫)

単行本は2001年発刊。Amazonの紹介文より。

十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。

性同一性障害」という言葉が全く人口に膾炙していない時期に、すでにそれをテーマにした小説を書いていたのである。今では事情がだいぶ変わってきているとは思うが。

元アメフト部員・マネージャーたちには、誰に対しても感情移入できる。誰もが懸命に生きている。結末はやはりせつない。ジェンダー、友情、そして夫婦。読んだあと、これらのいずれについてもつらつらと考えてしまう小説である。