全脳自由帳

より考えるために書く

星降り山荘の殺人(倉知淳)

星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

星降り山荘の殺人 (講談社文庫)

ミステリー読みが止まらない。

吹雪の山荘で殺人事件が起こるクローズドサークルもの。裏表紙の解説によると「あくまでもフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理」。

各章の初めに説明書きがついている。たとえば最初の章はこういう説明で始まる。

まず本編の主人公が登場する
主人公は語り手でありいわばワトソン役
つまり全ての情報を読者と共有する立場であり
事件の犯人では有り得ない

この調子で、「伏線が張られているから注意」と書いてある章まであるのだが、そう書かれても何に注意したらいいのかわからんな... と思って読んでいるうち、見事にだまされた。話の内容もカラッとしていて(もちろん殺人は起こるわけだが)よい。