全脳自由帳

より考えるために書く

読めない小説

新潮文庫の100冊」というのがある。その名の通り、新潮文庫の本の中から100冊を厳選したもの。1976年から毎年選定されている。

小説読みに燃えていた高校時代、この100冊を全部読んでやろうとふと思い立った。1979年1980年あたりの100冊である。今リストを見るとなつかしい。

すでにたくさん読んでいた星新一筒井康隆太宰治の作品に加え、「雪国」「羅生門・鼻」「異邦人」などの定番、その何年か前にはやった「かもめのジョナサン」、こういうことでもなければ絶対読まない「愛の試み」のような本まで、いろいろ読んでいったのだが、結局25冊ぐらいで挫折してしまった。

罪と罰〈上〉 (新潮文庫) 罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

その挫折の原因となったのが「罪と罰」と「源氏物語」。この2つはどうしても読めなかった。これが専門書や洋書なら、自分の能力がついていかないものが読めないのはしょうがないが、小説はたいがい読めそうなものである。それでも「源氏物語」の方は、現代語訳とはいえ元は古典なので性に合わないのはしかたがない。しかし「罪と罰」が読めないのは悔しい。ロシアの複雑な人物名と難解なストーリーに負けてしまったのだった。いつかまた挑戦したい。

最新の100冊(2006年)の中で今までに読んだのは13冊だけ。またムラムラと読破したくなってくる。あのころよりは大人になっているから、100冊全部などとは考えずに50冊ぐらいを目標にしてみるか。