全脳自由帳

より考えるために書く

NHK受信料の怪(3) 誘導

CATVの画面に出る「NHKでは皆様にBSデジタル設置のご連絡をお願いしています...」の表示を消してもらったあと、何日かしてNHKから電話がかかってきた。「公平な受信料負担のため、衛星カラー契約について御検討いただけないでしょうか」。きたきた。やっぱりCATVでBSのチャンネルを観るためには衛星放送用の受信料を払わないといけないのか。

受信料を多く払ってまでCATVでBSの番組を観たいとは思わなかったので、「じゃあBSの番組は観ませんから、またあの表示を出してください」と言うと、「表示を戻すということは行っておりません」。「じゃあどうすればいいんですか」「表示は消したままで結構ですが、公平な受信料負担のため、衛星カラー契約について前向きに御検討いただければと」「いや、観ないんですから余計な受信料は払いませんよ」「ですから、公平な受信料負担のために前向きに御検討いただければ結構です」。会話の内容は正確ではないが、だいたいこんな感じだった。「『前向きに検討』を依頼したことにして電話を切りたい」という態度がありありで、結局表示は復活させず、さりとてこちらは衛星カラー契約にするとも言わないまま終わった。

全く腑に落ちない。こちらにもCATVとNHK受信料の関係についてきちんとした知識がなかったのは事実だが、画面に出ていた表示には「ご住所、お名前、B-CASカード番号などをお伝え頂ければ、この表示は消えます」とあるだけで、それで受信料がどうなるかについては一切言及がなかった。そして電話すると二つ返事で表示を消したあと衛星カラー契約を要求し、契約しないと言っても元に戻さない。結局、なんかこっちが悪いことをしているように思わされる状況に誘導された感じがして気分が悪い。

今でも例の表示は消えたままなのでCATVでBS1,2とBS-hiを観ることができるが、結局ほとんど観ていない。CATVだとコピーワンスのためHDDレコーダに録画したものを消さずにDVDにダビングして出張時などに観るというようなことができず不便なので、BS-1,2は地上波アンテナから来るのを観て(録画して)いるし、BS-hiには観たい番組があまりないからである。もちろん受信料はカラー契約分しか払っていない。

(つづく)